毎日の献立を考えるのって、本当に大変ですよね。
私もコックとして長年厨房に立ってきましたが、自分の家の晩ごはんとなると話は別。冷蔵庫の中身とにらめっこしたり、「また同じメニューか…」なんてため息をついたり、そんな日も少なくありませんでした。
「AIが献立を考えてくれる時代」と聞けば、便利そうだと思う反面、本当に日本人の口に合うのか、なんか小難しそうじゃないか、と不安になる気持ち、痛いほど分かりますよ。
AIに「お任せ献立」って、正直どう?元コックの私が試した本音

AIが献立を提案してくれるなんて、未来の話かと思っていた私が、実際に試してみたんです。最初の感想は「本当に大丈夫なのか?」でしたね。
なにせ私は元コック。料理にはちょっとうるさい方だと自負していますから、AIの提案を疑いの目で見ていました。特に心配だったのは、私たちの「日本人の味覚」という、繊細で奥深い好みがAIに理解できるのかどうか、ですよ。
「日本人の味覚」はAIに伝わるものなのか?
私がAIに初めて献立をお願いした時、特に「和食で」とか「あっさりした味付けで」なんて指示は出しませんでした。まずはAIがどんなものを提案してくるのか、純粋な力を試してみたかったんです。
出てきたレシピを見て、正直驚きましたね。確かに美味しそうなんですが、どこか「異国の風」を感じるんです。スパイスの組み合わせや、日本ではあまり使わない調理法が出てきたりして、ああ、やっぱりな、と。
AIは最初、「世界共通の美味しさ」を提案したがる傾向があるようです。これは、学習している情報が多岐にわたるため、「平均的なレシピ」を選びがちだからかもしれませんね。
でも、これはAIが悪いわけじゃない。私が何も指定しなかっただけなんですよね。AIは、こちらが何を求めているのか、言葉にしてあげないと分からない。人間と同じなんですよ。
何も指定しないと、どんなレシピが出てくる?
実際に私が試した中には、羊肉を使ったちょっと本格的な中東料理や、聞いたことのないハーブを使った南米風のサラダなんてものもありました。
もちろん、どれも丁寧に作れば美味しいでしょう。でも、「今日の晩ご飯」としては、ちょっと敷居が高い。それに、近所のスーパーで手に入る食材で作れるのか?という疑問も湧いてきます。
「和風」と指示しても、具体的な地域や家庭料理のようなニュアンスまでは汲み取ってくれないこともありました。例えば「鶏肉の照り焼き」は出てきても、「おばあちゃんの味の煮物」のような、心温まる家庭料理は難しい。そんな印象でしたね。
- 初期のAIレシピの傾向:
- 世界各地の料理が混在しがち
- 日本では珍しい食材や調味料を使うことがある
- 少し凝った、普段作らないようなレシピも登場
この経験から私が学んだのは、AIを賢く使うためには、私たち人間がちょっとだけ「道案内」をしてあげる必要がある、ということなんです。
難しいプロンプトはもう不要!AIと「おしゃべり」感覚で献立作り

「プロンプト」なんて言葉を聞くと、難しそうだと身構えてしまいますよね。私も最初はそうでした。
専門用語を使わないとAIは動いてくれないんじゃないか、と心配していたんですが、実はそうじゃないんです。私のAIとの経験から言えるのは、AIは私たちの「普通の言葉」をちゃんと理解してくれる、ということ。
まるで、家族や親しい友人と話すみたいに、気軽に話しかけていいんですよ。
音声入力で「今日の晩御飯」をサッと決めるには?
私がよく使うのは、スマートフォンの音声入力機能です。AIアシスタントに直接話しかける感覚で、献立をお願いしています。
例えば、「今日の晩御飯、鶏肉と大根があるんだけど、何か美味しい和食のレシピを教えてくれる?」なんて具合に、です。
するとAIは、「鶏肉と大根の煮物はいかがですか?」「鶏肉と大根のあっさり炒めもいいですね」と、いくつか提案してくれます。まるで、昔ながらの料理上手な奥さんや、実家のお母さんと話しているような感覚なんですよ。
最初は半信半疑だった妻も、今では「あら、いいじゃない」とAIの提案に納得することも増えましたね。
音声入力のポイント:
- まるで人に話しかけるように、普段の言葉でOK
- 冷蔵庫にある食材を具体的に伝える
- 「和食」「中華」「ヘルシー」など、ざっくりとした希望も添える
AIはあなたの「ざっくり指示」をどこまで理解する?
AIは、私たちが思っている以上に賢いです。最初のうちは「和食で」としか言わなかった私が、次に「ちょっと甘めの味付けで、ご飯が進むような」と付け加えたら、ちゃんと反映された提案をしてくれました。
「夏バテ気味だから、さっぱりしたものがいいな」とか、「週末だから、ちょっと豪華にしたいけど、手間はかけたくないんだ」なんて、曖昧なリクエストにも応えようと努力してくれるんです。
完璧な答えが一度で出なくても、何度かやり取りするうちに、まるで私たちの好みを学習していくかのように、より的確な提案をしてくれるようになる。この感覚が、まさに「相棒」という感じなんですよね。
シニア世代こそAI献立を味方に!失敗から見えた「本当に使える」ヒント

私はこれまで、仕事やプライベートで数えきれないほどの失敗を経験してきました。でも、その一つ一つが、今の私を作っているんです。
AIとの付き合い方も同じで、最初のうちは「こんなものか」と諦めかけたこともありました。でも、試行錯誤するうちに、AIが私たちの生活をどれだけ豊かにしてくれるか、その可能性に気づけたんです。
特に、私と同じシニア世代の方々には、AI献立作成がきっと強い味方になるはずだと、心からそう思っています。
私の「AI相棒」との試行錯誤、意外な発見と苦労話
ある日、「今日は魚が食べたいんだけど、焼き魚以外で何かある?」とAIに尋ねたことがあります。
すると、AIは「鮭のちゃんちゃん焼き」や「サバの味噌煮」といった定番に加えて、「鯛のアクアパッツァ」なんて、少しおしゃれなレシピも提案してくれたんです。正直、アクアパッツァなんて家で作ったことなかったですよ。
「へぇ、これなら自分でも作れるかな?」と思って、AIにさらに「簡単な作り方を教えて」とお願いしたら、本当に丁寧に、一つ一つの工程を教えてくれました。
結果、食卓に並んだのは、家族にも好評の立派なアクアパッツァ!AIが教えてくれたおかげで、私の料理のレパートリーも広がりました。
もちろん、失敗もありました。AIが提案したレシピ通りに作ってみたら、思ったより味が濃すぎたり、逆に薄かったり。「あれ?なんか違うな」と思うこともありました。
でも、それはそれで「AIも人間と同じで、たまには失敗するんだな」と笑い飛ばせるんです。そこから「次はもう少し、こんな風に調整してみよう」と考えるのが、また楽しいんですよ。
今は施設で利用者の方の食事を作ることがありますが、管理栄養士さんから届くレシピの通りに調味料を投入すると、とんでもなく不味くなることが多々あります。その時の食材の様子や食材が調理の過程で水分をどれだけ吸っていくのかなど、考慮すべき要素がたくさんあるからですよね。
AIレシピも同じことです。作りながら、自分の感覚を信じて味付けをすることはとても大切なことだと思います。
AIが作るレシピ、ここが「大丈夫」だと安心できる理由
AIが提案するレシピは、基本的に栄養バランスや調理のしやすさも考慮されています。
私のような元コックから見ても、基本的な部分はしっかり押さえられていると感じます。特に、インターネット上の膨大なレシピ情報から学習しているので、極端に間違った情報が出てくることは少ないでしょう。
もし不安な点があれば、「このレシピの栄養バランスはどう?」とか、「もっと簡単な方法はない?」と、AIに続けて質問すれば良いんです。AIは、あなたの疑問に一つ一つ答えてくれますからね。
何よりも、「献立を考える」という日々の小さな負担が減ることで、心にゆとりが生まれます。そのゆとりが、食卓をより豊かなものにしてくれるんです。
私の家庭では、AIのおかげで献立のマンネリが解消され、家族との会話も増えました。これもAIがくれた、ささやかな幸せだと思っています。
献立作りは「AI任せ」でも、大切なのはあなたの「舌と心」

AIはあくまで道具です。最高の料理を作るのは、やはり私たち人間自身の「舌と心」ですよね。AIは、その大切な部分をサポートしてくれる、頼りになる相棒だと私は考えています。
献立作りに悩む日々から解放されて、美味しいものを食べる喜び、新しい料理に挑戦するワクワク感を取り戻しませんか。AIとの「おしゃべり」を通じて、あなたの食卓に新しい風を吹き込んでください。
「難しそう」「自分には無理」なんて、決めつけないでくださいね。私たちはこれまで、家族や仕事のために、誰よりも一生懸命に生きてきたんですから、これからは自分のために、新しいことを始めてもバチは当たりません。
AIは、あなたの人生後半戦をより豊かにする、新しいパートナーになるかもしれません。私の体験が、あなたが一歩踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

