日本人は、みんなと同じを好みます。
自分だけ違う仕事や生活様式を試そうとしない。
自分だけ違う というのを極端に嫌います。
周りの誰かと同じ というのが大好きです。
最近の若者は、ファッションでは、個性を追求していますが、
何か新しいことを手を挙げて主張させようとすると、
途端におとなしくなります。
よく会議の場で、意見を言わせようとすると
みんな判で押したように黙りこくってしまいます。
進行係が必死で議題を提案し、話を進めようとしますが
空回りで、進行役が議題を提案し、進行役が話をまとめる。
よくある話です。
そのくせ、みんなと一緒のくだけた場では、
いっちょまえの意見を言うんですね。
人と同じなら安心
学生時代に、長期の休みを利用して仲間と車で移動しながら
ある社会問題に対しての署名とカンパを集める活動をしたことがあります。
いろんな町の集落を一軒一軒訪ねて回るのです。
説明をすると 「うんうん いいことだね」
一応趣旨は理解してくれます。
そこで、賛同してくれたなら署名とカンパをお願いしますと言うと、
「う~ん、先に隣に行ってきてよ。隣が署名したらうちも書くわ」
あぁ、日本人なんだ~
そんなことを体験して
私は学生のころから日本人のこういう主体性の無いところが嫌でした。
たしかに、町内で自分一人だったらどうしよう とか
隣に行ってお隣さんがこれを見たら
あ、隣の○○さん こういう考えなんだ って思われないか とか
思うことはあるかもしれません。
考え方が違って当たり前 という発想がないんですね、日本人には。
同じでなければいけない なんて
いつ誰が決めたんでしょう。
昔の時代には、周りと違うことをして村八分に遭った話はよく聞きます。
でも、今はそんなことでは起こり得ないですよね。
なにかイベントがあって、その日初めて何かのアクションを起こすとき、
みんな遠巻きに見て、誰かが最初に行動するのをじっと待ってたりしませんか。
これは、テレビで観た情報ですが
地下道で煙が発生したら、群衆はどう動くか。
なんですが、日常と違うことが起きたとき、ほとんどの人が冷静でなくなり、最良の判断が出来にくくなる。
その結果、誰かがある方向に走り出したら、みんなも我先に走り出す。
という映像でした。
集団帰属欲
人々の心理 自己防衛 本能ともいうべき か弱い人間の習性です。
【 集団帰属欲 】と呼ばれています。
特に日本人は、みんなと同じ集団で、同じ方向を向いていると
とても安心するんですね。
この性質は、残念ながら様々なところで利用されています。
コンビニのトイレを思い出してください。
「いつもキレイに使っていただいて有難うございます。」
ありますよね。 初めて使うコンビニでも書いてあって違和感あります。
ですが、この貼り紙やシールのおかげで汚れが少なくなってるんですよ。
「あぁ、みんな綺麗に使っているんだ。自分も気を付けよう」
ということですね。
反対に、ここで犬におしっこをさせるな ! などと書いてあると
「おっ、みんなここでさせているんだ」と思い、
安心して 余計ひどくなるそうです。
まさに 【 集団帰属欲 】 による結果です。
人というのは、
どんなお願いをされているか より
皆がどうしてるか を意識して
自らの行動を決めるという事になります。
私たちは、ビジネスにこの心理を取り入れてますよね。
『多くの人が、この商品を購入し みなさんこんな風に喜んでますよ。』
『反響が大きいのでびっくりしました。』
日本人の素直さと協調性の高さを
上手く利用されてます。
みんなが買ってるなら
自分も買わなきゃ という気持ちになりがちだから不思議ですね。
これを具体的にイメージさせることが出来れば、
「買ってください」 と言わなくても
反応は大きくなるわけです。
更に、それが読み手の憧れているような集団であったり
その人たちの意見であることを上手く伝えられれば
効果はどんどん大きくなります。
その読み手が、どんな集団に憧れていて、集団帰属欲を持っているかを
見極められれば、より思った方向に話が進みます。
ですので、仕掛けたいターゲットの思い 心理 欲求 を
巧みにつかんで、それが満たされるように導くんですね。
そうすると、読み手は集団帰属欲により、
こちらの意図する行動を自ら取るようになるわけです。
インターネットビジネスでも
ネットワークビジネスでも
広く取り入れられていますね。
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